ちょちょすけ旅日記

殿様よりもガウチョに憧れる下級藩士。身分も低く禄も安い、いつもヨレヨレ旅侍。殿さまの毒見のしすぎで口から毒が出るように。旅日記と毒を一日おきに書いております。雑種犬と古い映画とクラシックも好きだったりします。

危機一髪だった男性

ホータンの宿では

ひとりの日本人青年に出会い

挨拶をした



彼は私の部屋の真下
男性用ドミトリーに泊まっていた

イスラム圏に入ったので男女別になる)





一部屋貸し切っても

1000円位だったので
私は4人用の部屋を1人で利用していた





夜になりどこからか

うお-!っと悲鳴に似た

長い叫び声と

戦っているような物音が聞こえ




その後に

私の部屋がドンドンと叩かれた





大変怖いので開けなかったが
日本語で



ドミの○○です!

頼みます!開けてください!!



慌ててドアを開けると

(今だったら開けないかもしれない)





裸の日本人青年が
飛び込んできた




呆然としたが
ドアを閉めてくれと言うので閉める

(でも怖いので少しだけ開けておいた、、、)



私の部屋には
ベットが4つもあったので




シーツを剥ぎ

服の代わりにしてもらい
水を差し上げる



話を聞くと




同じドミトリーの部屋に
パキスタン人の男性がいた




その男性にシャワールームで
襲われかけて

夢中で暴れ、噛みつき



パニック状態で逃げ
この部屋のドアを叩いたとのこと




、、、




とりあえず
この部屋にいてもらうことに




男性は荷物をドミトリー部屋に

丸ごと残してきたので




受付の女性に説明をし
(通じなかったので絵を描いた)




従業員男性に
取りに行ってもらう



ついでに私は

隣の部屋に移してもらう




部屋に戻ったら
彼はシーツに丸まって
突っ伏していた




彼の荷物をベッドに置き

自分の荷物を隣室に移動させ

また戻ってきたが




励ます方法が

わからないので

テレビを付けると




オズの魔法使いがやっていたので
流しておいた



しばらくして起き上がり
タバコを吸ってもいいかと問われ




もう一人部屋になったから

いつでもどうぞとお伝え




話してタバコを吸って

気分が落ち着いたのか

荷物から何も盗られていないか

チェックしていた




明朝、起きた時に

壁をドンドンとやってください

一緒に出たいですと言われたので




朝に起きて

すぐにお隣の壁を叩きました


ホータンの街並み



翌朝、朝食の入口のソファに
パキスタン男性がいた




肩をすくめて

悪かったよ
みたいな顔をしている




気持ち悪さで固まった青年と共に
朝食は取らずに外へ出た

 



無心で観光して
昨夜の出来事を

忘れたいとのことで




一緒に黙々と街歩き


体力があったので
ずいぶん歩いた


DVD屋さん
売っているのは海賊版




昨日は聞けなかったが
彼は大学で

ウイグル語を専攻していた




就職する前に

実地で使いたいと思い

ここまでやって来た





中国人に対して

いい思いを持っている
ウイグル人はいないので



中国語で話しかけると
売り切れだよとか




手でしっしっとされたり
無視されたりすることが

たまにあった




だから英語で
話しかけるようにしていたが




やはり現地の言葉は素晴らしい




親切にされる度合いが

ケタ違いです





彼はウイグルで有名な
ナイフを購入していた




売り子のおじいさんは




昨日私に
これは売り物ではない!と言って

しっしっ!とやった人




忘れているのか、、、




そうかそうか
日本からよく来たね~と
言っている様子だった





その後

ずいぶん通訳してもらった





 

朝食を取らないで出てきたので
お腹が減っていたが




残念なことに
ちょうど断食の期間で




レストランが

どこも閉まっていた




二人でハミ瓜を買い
ウイグルナイフで切って食べた後





村はずれの
絨毯工場まで




ロバの荷台に乗せてもらい

ポクポク揺られて行った



見るだけ




まだ中国語も街中に溢れていなく
羊飼いも多かった




ホータンの思い出でした






次はニヤへ