ちょちょすけ旅日記

殿様よりもガウチョに憧れる下級藩士。身分も低く禄も安い、いつもヨレヨレ旅侍。殿さまの毒見のしすぎで口から毒が出るように。旅日記と毒を一日おきに書いております。雑種犬と古い映画とクラシックも好きだったりします。

さまよえる湖の王国

ニヤから

チャルチャンの町に到着

 

 

 

広大なタクラマカン砂漠

長距離移動が続くので

ここでも一泊休憩します

 

 

 

チャルチャンには

昔は且末(しょまつ)国がありましたが

栄枯盛衰

 

 

 

現在はこれといって

見所のない街となってしまいました

 

 


バスターミナル近くの

大型宿にチェックイン

 

 

なぜか宿入口に

クロネコヤマトのトラック




 

自分の部屋に入ろうと

ガチャガチャとやりますが

開きません、、、

 

 

 

中に女性がいたようで

驚いた感じでドアが開きました

 

 

 

あの、、、この部屋は

101号室ですか?

 

 

はい、101です

 

 

私も101なのですが、、、

 

 

 

あれ、、、本当だ

受付に聞きましょうか

(結局、書き間違いで102でした)

 

 

 

中国語だったのですが

この女性の雰囲気




化粧具合、髪の色(茶)

会話の間、発音

小柄な感じからし

 

 


日本人だと思い

 

 

 

あの日本人でしょうか?

と日本語でお伺い

 

 

 

え、ええ?

はい日本人です

びっくりした

 

 

 

はい

こんな僻地で

びっくりしました

お仕事ですか?

 

 

 

NHKの取材班の方でした

シルクロード撮影隊で

 

 

 

紀元前~4世紀頃

ローラン王国があった

遺跡まで撮影に行くそうです

 

 

 

ローランは

遺跡の現状維持のため

(本当は盗掘を防ぐため)




個人では行くことは叶わず
(大金を積めば別)
(風のうわさでは当時200万円)



 

中国政府の許可を取り

中国の専門家を同伴して

行ける場所でした

 

 

3世紀頃ローランの国土がピンク
遺跡はクロライナ(楼蘭)と書かれた場所
 


団体旅行では行けます
高額ですが、、、
 

 
 
 
その昔
ローラン王国には
大きな湖がありましたが
 
 
 
海抜差が少なかったため
干上がってしまい
 
 
 
水がなくなった王国は消滅し
砂漠に飲まれてしまいました

 

 

 

失くなった湖の位置を

砂漠の中から

執念で探し出したのが

 

 

 

スウェーデンの探検家
スヴェン・ヘディン

 

 念願の探検記録




幻の湖ロプ・ノール(さまよえる湖)

 

 本の挿し絵




水問題の前に
政治的にも壊滅状態だったので
住民が逃げ出していたとの
記録も残っているそうです

現在の湖周辺の姿、海外のサイトより

 


 


あのクロネコヤマトのトラックと

もう何台かで

明日から撮影に臨むそうです

 

 

 

トラックには

NHKシルクロードの旅と

中国語で書いてありました

 

 


乗せて行ってほしいと

心から思いましたが

ぐっと飲み込みました

 

 

 

夜になり眠れないので

ロビーで売られている

石などを見ていたら

 

 

 

ソファーに座っていた欧米人に

流暢な日本語で話しかけられました

 

 

 

日本に留学中の

ヨーロッパ人男性で
 

 

 

シルクロード撮影のため

日本からNHKと共にやってきた

 

 

 

当時の冒険家たちの姿を映すため

衣装を着て砂漠で

ラクダに乗る役をやるそうです

 

 

 

アラビアのロレンスも顔負けの

すらっとした男前なので

 

 

 

さぞやいい映像に

出来上がったのではないでしょうか

 

 

 

とてもラッキーなアルバイトですと

言っていました

 

 

 

 

いいなあ

いいなあと何回も

羨ましがったのを覚えています

 

 

 

 



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